はじめての治療の前に
これから不妊治療をお考えの方へ、不妊症や治療についての基礎知識をまとめました。
実際の治療方法や進め方はご本人の既往症やコンディションに応じて決定されるため、ここに書いてあることは参考としてご覧ください。お分かりにならないことや不安に思われていることは、気兼ねなく医師やスタッフにお尋ねください。
■ 不妊症について
妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないことを「不妊」と呼びます。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。
しかし、女性に排卵がなかったり、子宮内膜症を合併していたり、過去に骨盤腹膜炎などにかかったことがあったりすると妊娠しにくいことが分かっています。このような場合は、上記の定義を満たさなくても検査や治療を考えて良いでしょう。また、男女とも加齢により妊娠が起こりにくくなることが知られており、治療の先送りで成果が下がるリスクを考慮すると、早めの治療をおすすめする場合もあります。不妊のカップルは約10組に1組と言われていますが、近年、妊娠を考える年齢が上昇していることもあり、この割合はもっと高いともいわれています。
■ 卵子数の年齢による変化
■ 女性の年齢と体外受精成功率
■ 不妊治療について
二人とも問題(異常が)ないと言われているのに、人工授精を何回もしたのに、1年以上治療に通っているのに……なぜ妊娠しないの?このような疑問や不安をお持ちではないでしょうか。一般不妊症検査では明らかにできない、以下の4つの要因があります。
不妊治療とは、悪いところを治して妊娠することではありません。妊娠に至らない原因を見つけ、その部分が機能できるよう、あるいは代わるもので補助して妊娠しやすくすることです。
当クリニックは、なかなか妊娠に至らない方・すでに不妊治療を続けているが妊娠しない方のために、その原因を明らかにし、生殖補助医療を提供する施設です。ぜひ一度ご相談ください。
不妊治療の目的は明確です。しかし、その目的がいつ達成できるのか、先が見えずにストレスを抱えてはいませんか。これまでの治療ですでに疲れきっている、新しい治療を始めることに、追いつめられたような思いに駆られる、身近な家族や友人にも打ち明けられず、孤独を感じる……こうした経験を患者さまご自身の未来の糧にできるよう、先端医療と心のケアの両面からサポートいたします。